DL♥ロマンティックに抱きしめて。
徐々にマイナス思考が込み上げる中、そんな私の不安を察したのか、フッと笑みを浮かべる先生が口を開いた。
「ありがとう。くみの気持ち、めちゃくちゃ嬉しいよ。大丈夫!俺が絶対合格させて、大学病院に勤めさせてやるっ!」
「えっ!?」
先生が…教えてくれるの!?
思ってもみない幸運。先生に教えて貰えれば合格も夢じゃないっ!
けれど。
「お仕事で忙しいのにそれは…」
ただでさえあまり自宅に帰れない程の仕事量。
勉強を見てくれるなんてそんなの、負担が大きすぎる。
不安げに先生を見上げれば、「ハハハ」と声を出して笑い出した。
「大丈夫。今まで職場に寝泊りしていたのは、家に帰ってもやる事が特に無かったからだよ。さすがに毎日勉強をみてやる事は出来ないかもしれないけど、出来るだけ早く帰るから。…な?」
!!?
ニコッと笑顔でそう告げる先生に、またもやキューっと胸が締め付けられる。
いい表せない嬉しさが込み上げる中、「ありがとうございます。」と心からの感謝の言葉を伝え、再度ギュッと目の前の体にしがみ付いた。