DL♥ロマンティックに抱きしめて。
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「いや~。今日はわざわざありがとうございました。」
「いやいや。リサちゃんこそ、試験お疲れさん。結果が出るまで安心は出来ないかもだけど、終わった事だし、後は気楽にね。」
食事を終え、向かった先はリサの自宅。
今日一日で感じた緊張感の量なんて微塵も感じさせない程の彼女の微笑みに、今更ながら安心感がこみ上げる。
「それじゃ。くみ。また学校でね。お疲れ!」
「うんっ!お疲れ様っ!」
手を振りながら家へと入る姿を見送り、ホッとした開放感からくるため息が口から漏れた。
「ふぅ~…。」
「…ほんと、お疲れ様。よく頑張ったな。」
ポンポンッと優しく頭を包むその温かみに視線を向けると、ふわりと笑う先生。
「俊也さんも長い間ありがとうございました。」
私の為につきっきりで教えてくれた先生。
彼の力があったからこそ、きっと今感じる達成感がこんなにも大きいのだと思う。