DL♥ロマンティックに抱きしめて。
あと、数時間後には最終の実習生が来る。
3時間…後には、起きれるだろう。
そう思い、仮眠室へ移動し、重い体を横に倒すと、全身に走る鈍いそれでいて心地よい痛み。
そして、手に持っていた数日前に配られた名簿を見て、ある一つの名前で目が止まる。
”蒼井 くみ”
彼女と会うのに恐怖が無かったと言えば嘘になる。
だが、担当者として自ら希望したんだ、変更なんて出来やしない。
それに…。
――きっと、彼女は知らない。
ぼーっと目の前に移る彼女の名前がだんだんと消え行く中、一瞬”あの時の光景”がよぎったが、すぐに睡魔が俺を襲い、気づけば眠りについていた。