DL♥ロマンティックに抱きしめて。
ふぅちゃんの話の内容はというと…。
朝礼が終わると共に、別行動になった私達。
その後、桐谷先生にある程度案内された後、ふぅちゃんが連れてこられたのは、患者さんの口の中の型取りに使う道具が揃う印象室だった。
型取りの際に、その印象剤を練るのはほぼ歯科衛生士であるため、その技術は絶対なのだけれど、それを得意か不得意かを問われたふぅちゃん。
その質問に、「苦手です」と答えた彼女の言葉を聞き、桐谷先生が自ら教えると言って、その後印象訓練が始まったらしいのだけれど…。
「ずっと、後ろにピッタリくっついてて、緊張して余計に上手く出来ないの…。」
その言葉を聞くと同時に、目の前の目に涙をためながら赤面になる彼女に同情してしまう。
あの爽やかな笑顔の裏に隠されたヒミツを一つ見つけてしまったような気がして、ならない。
けれど、一度決まった担当を私達が好きに変更できるはずも無い。