DL♥ロマンティックに抱きしめて。
目の前では、小さな男の子が先生に手を振り向こう側へ走っていく。
丁度その子が曲がり角を曲がった後、振り向いた先生と、目が合ってしまった。
「あ!蒼井さん!ごめんね、気づかなかったよ。」
そう言ってわざわざ小走りで私の元へ走ってくる先生。
―…ねぇ、先生。
きっと私は、まだまだ大人じゃ無い。
先生の奥さんじゃなくて、今の男の子にまで。
私もあんなふうに構って欲しいって…。
羨ましい気持ちがあふれ出てしまっている。
――こんなにも、
貴方に夢中になってしまったのは、
どうして?