DL♥ロマンティックに抱きしめて。



「い…いえ。何でもありません。」



そう言って俯く彼女。

明らかに何かあったはずなのに。

先程までの態度とは全く違う彼女の雰囲気に不安ばかりが溢れ出る。



「…嘘だ。」



それを放っておける術を俺は知らなくて。

気づけばその細い腕を取って、先程別れた仮眠室のドアを開けていた。

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