DL♥ロマンティックに抱きしめて。

その後、昨日と同じように蒲生先生に続いて、実習らしい真面目な時間を過ごした私。

「滅菌はこのオートクレーブで。使用済みの注射針はこの…



――”実習”という本来の目的を第一に考えなければいけないのは分かっているの。



「では、蒼井さん。このデータをまとめて頂けますか?僕はちょっと準備室に行って…



―…でもね。

でも、先生の態度が昨日と比べて余計に他人行儀になっているのは…



気のせいなんかじゃないよね…?



「…聞いてますか?蒼井さん。」

「はっ…はいっ!」

「……。」

「す……すみません。」



――どうしてこんなに空回りしちゃうんだろう…。


< 74 / 319 >

この作品をシェア

pagetop