素敵彼氏の裏の顔【番外編】
こんな様子で結局、ワンボックスカーを二台借りた。
一台目には淳ちゃんたちが乗り、二台目には隼人とあたし、そしてなぜか斎藤先輩が乗ることに。
「三人なら普通車か一台でよくねぇ?
……つか、俺、明らかに邪魔者じゃん」
斎藤先輩は愚痴をこぼしていた。
何故か淳ちゃんがいないことに違和感を感じたが、あたしたちが北高集団に溶け込めるようにとの、淳ちゃんなりの配慮だったのかもしれない。
「城内、頭悪いからな」
ははっと笑って運転する隼人。
相手が斎藤先輩だと、隼人は比較的穏やかなようだ。
しかも、淳ちゃんの車はどんどん加速していくのに、隼人はいつもの安全運転で。
なんだかホッとするあたしがいた。