素敵彼氏の裏の顔【番外編】
それにしても、酷い。
冗談だとしても、酷すぎる。
あたしははじめから水に入るつもりなんてなくて。
だから、当然水着なんて着てなくて。
水をすってあたしの身体に張り付いた白いTシャツの奥には、ピンクのキャミソールと黒いブラジャーが透けて見えていたのだ。
隼人はあたしに手を回し、男たちに背中を見せたまま奴らを睨む。
冗談じゃなく怖いその視線。
だけど、隼人は静かに口を開いた。
「美優は女なんだから。
同じ扱いしちゃ、駄目だろ」
そう言って、ゆっくりあたしを水の中に下ろしてくれる。
もう足はつっていなくて、伸ばした足は簡単に地面についた。
思ったよりも深くはないらしい。
そして、隼人は黙って黒いTシャツを脱ぎ、あたしに上から被せてくれた。
これで下着が透ける心配もない。