素敵彼氏の裏の顔【番外編】
次の日……
「えっ……」
隼人の驚いたような声で目を覚ます。
隼人は幽霊のように広い洗面所に立っていて、鏡越しに引きつった顔であたしを見た。
「美優……俺……」
どうやら、記憶がないらしい。
隼人は某然と鏡を見続けていた。
「気分悪いし、頭くらくらするし、喉も痛いし……」
そう言ってシャツを捲ると、隼人の脇腹には大きな痣が出来ていて。
淳ちゃんはかなりの勢いで殴ったのだろう。
「何これ……
めちゃくちゃ痛い」
珍しく、隼人は泣きそうな顔をしていた。