素敵彼氏の裏の顔【番外編】
隼人は相変わらず帽子を被り、きちんと椅子に腰かけていた。
淳ちゃんと大違いだ。
そんな隼人の存在に気付く人なんて誰もいなくて。
きっと、ごく普通の大学生としか映らないのだ。
「お前、あんなところ行って、何してたんだ?」
淳ちゃんが隼人に聞く。
「あぁ……」
隼人は無関心そうに口を開いた。
「あやが狙われた件で、その後彼らに守ってもらっていたから。
それに……」
「それに?」
「奴ら、調子に乗っていたから、シメといた」
隼人はわざとらしく言って、コーヒーに口を付けた。