素敵彼氏の裏の顔【番外編】
よく考えれば、あたしは隼人にかなり溺愛されている。
隼人はさりげなくあたしを守ってくれるし、重い荷物だって持ってくれる。
そして、今日はご馳走まで。
「あたしも、何か隼人に出来ることないかな?」
思わず聞いていた。
「隼人の役に立ちたいの」
「美優……」
隼人は少し目を見開く。
そして、ゆっくりその手を伸ばす。
あたしの頭を優しく撫で、引き寄せられる。
気付いたら、あたしは隼人の胸に顔を埋めていて、
ただ鼓動が止まりそうなほどに音を立てていた。
「このままでいい」
隼人の優しい声が聞こえる。
「一緒にいてくれるだけで、すごく幸せ」
隼人の言葉がじーんと胸に沁みる。
あたしも幸せだよ。
すごくすごく。