素敵彼氏の裏の顔【番外編】
見てしまうと、止められねぇ
ー淳sideー
暇だった。
あまりにも暇だった。
実家に帰ったっつっても、家にはオカンしかいねぇ。
オトンは仕事で夜帰りだ。
そんな家でじっとしている訳にはいかず、俺は外をうろついている。
そんな俺の今日の放浪の友。
それがこいつだ。
「何で俺がお前に付き合わないといけないんだ?」
橘は大きなため息をついた。
「それに、お前が俺といると、何かと話題になるだろ」
「ほぉーお、隼人ちゃん、有名人気取りかよ」
「……ちげーよ」
橘は露骨に嫌な顔をした。
俺はSっ気があるらしく、橘の嫌な顔を見るのが大好きだ。
……あまりやりすぎると、昨日みたいな目に遭うが。