素敵彼氏の裏の顔【番外編】
「……で。どこ行くんだよ」
橘が俯きながら小声で俺に聞く。
極力目立たないようにしているようだ。
確かに今の橘は、神木とは思えない風貌だ。
それでも、分かる人には分かる。
道を歩くたび驚いた声が聞こえ、みんなの視線を浴びた。
「ゲーセンでも行くか?」
俺の提案に、
「やだ」
即答される。
「じゃ、アダルトショップは?」
「ぜってーやだ!!」
予想通りの反応だ。
橘はどこか潔癖なところがあって。
……つーより、いつまでたってもシャイな童貞のようで。
マジで美優とシたんかと疑問になる。