素敵彼氏の裏の顔【番外編】
だが、珍しく話に喰いついてきた橘。
奴は、俺の想像を超えることを言いやがった。
「俺さ、まだ城内に謝らないといけないことがある」
「何だよ」
仕方なく聞いてやる。
すると、奴は少し赤くなりながら、ぼそぼそ呟いた。
「城内さ、美優をすごく大切にしていて。
俺は城内から無理矢理美優を奪ってしまって。
それに……
抱いてしまって……」
「ブーっ!!」
思わず、飲みかけのコーラを吐き出しそうになった。
こ……こいつ、純粋なフリして変化球を打ってきやがる。
「うわっ。
城内さん、汚い」
周りからざわざわと声が上がり、俺は奴らを睨む。
俺に睨まれた奴はひいぃと声を出し、後ずさりする。
「ほら。怯えられてるよ」
橘が平気な顔をして言うから、
「てめぇが一番怯えられてるだろうが!!」
俺は叫んでいた。