素敵彼氏の裏の顔【番外編】






こんなことで、きららとセナを置いて、あたしたちは店を出た。

昼時を過ぎ、野次馬も少なくなり、ようやくのびのびと歩けるようになった。





青春時代を過ごした、この商店街。



隼人は金髪を靡かせ、怒りと絶望に生きていた。

淳ちゃんは部下を侍らせ、ライバルに闘志を燃やした。

そして、あたしは制服を翻し、淳ちゃんを追った。




あの夏と同じように、今も太陽は燦々とあたしたちを照らしている。

あたしたちは変わってしまったのに、変わらないものもある。

この街は、時代の流れに逆らっているかのように思えた。



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