素敵彼氏の裏の顔【番外編】




「それにしても、情けねぇな」




俺はそう言って力任せに街の看板を蹴った。

鉄で出来たソープの看板は、いとも簡単にぐにゃりと曲がる。




「大宮、西高のプライドを傷付けた代償は、でけぇ」




俺は煙草を取り出し、火を点けた。




この煙が好きだ。

俺の怒りを落ち着かせてくれる。

そして、俺の精神をさらに強靭にしてくれる。




県下一番の高校、西高。

西高の中の、神木。

俺に喧嘩を売るなんて、大した野郎だ。





俺はバイクに跨った……。






< 312 / 386 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop