素敵彼氏の裏の顔【番外編】
俺たちの間を、冬の冷たい風が吹き抜けた。
それが合図だった。
神木は俺に、容赦無く拳を上げる。
速い、そして、強い。
ダテに県下ナンバーワンをやってるだけじゃねぇ。
神木の攻撃を防いだ俺の腕には激痛が走り、骨の芯まで震え上がる。
「クソっ!!」
回し蹴りを放つ。
渾身の回し蹴りを、神木は片腕で防御した。
やべぇ、こいつ、想像以上だ。
だけど……
俺も負けてはいねぇんだよ!