素敵彼氏の裏の顔【番外編】
「神木って……」
「蓮、知り合い?」
隣の小柄な女性が言う。
「いや……てめぇ、ちょっと来い!!」
列に並んでいたというのに、大宮に引っ張られる。
「隼人?」
美優が俺を呼んだが、
「大丈夫!すぐ戻るから」
大宮に引っ張られながら、苦し紛れにそう言った。
大宮は何か勘違いをしている。
敵対心剥き出しの獣だ。
こんな騒ぎに美優を巻き込んだら申し訳ない。
そんな一心だった。
そして、連れ出されたひと気のない裏通り。
そこで大宮が口を開いた。
「喧嘩の続き、するか?」