素敵彼氏の裏の顔【番外編】
「そういえば、今日アニキ来るの?」
ギターの豪があやに聞く。
すると、あやは嬉しそうに頷いた。
「今日、お兄ちゃんの家に泊まるんだけど、
お兄ちゃん家に楽譜忘れたから届けに来てくれるんだって」
そうなんだ。
あやちゃんにはお兄さんがいるんだね。
しかもあやちゃん嬉しそう。
仲良し兄妹なんだ。
俺とねーちゃんとは違う!
「あやちゃんのお兄さん、いくつ?」
俺が聞くと、
「今年二十歳です」
あやちゃんは笑って答える。
「二十歳?優弥と一緒じゃん」
慎吾が横目で優弥を見ながら言う。
「優弥と同い年でも全く違うだろうね。
優弥みたいな田舎のヤンキースタイルではないだろうし」
「そう。優弥、マジで趣味悪ぃからな」
いつものように、散々優弥を馬鹿にする俺たち。
例外なく優弥の雷が落ちた。
「てめぇら、誰が田舎のヤンキーだ!?」