素敵彼氏の裏の顔【番外編】
ー隼人sideー
知られてはいけないと思っていた。
大切なあやに迷惑がかかるから。
だから、俺は黙っていた。
だけど……
こういう情報は、どこからともなくやってくる。
仕方がない。
俺は、有名になるほど悪いことをしていたから。
「橘、いいのかよ」
俺の家に勝手に上がりこんだ城内が顔をしかめながら俺に言う。
「良くない。
けど、どうしようもない」
そんなことを言いながら、俺はへこんでいた。
そんな俺を気遣ってくれる美優。
「今は違うのにね」
美優はそう言ってくれるが、
「たいして変わってねぇだろ、中身は」
城内はそう笑う。
そんな城内に、俺は言い返す気にもならなかった。
最も恐れていた事実が起きた。
俺のせいで、またあやを苦しめてしまう。