素敵彼氏の裏の顔【番外編】
伝説の男作戦
夏休みも近付いたある日のこと。
期末テストを終えたあたしは、隼人と学内を歩いていた。
すごく難しかったテスト。
だけど、真面目な隼人と一緒に勉強したから、何とか単位が取れる気がした。
一方、隼人はかなり余裕なようで。
既に返ってきた答案を見たが、殆どが八十点以上……すなわち優なのだ。
「隼人、そんな頭良かった?」
そう聞くと、
「勉強が趣味だから」
またまた訳の分からないことを言う。
「うちにはお金がないのに大学に行かせてもらってる。
だから、出来る限り努力しなきゃね」
隼人らしい答えだった。
そして、あたしはそんな隼人が大好きだ。
……心から尊敬している。