素敵彼氏の裏の顔【番外編】
そんなことで、翼の一件はどうにか解決した。
ただ、隼人は大きな代償を払うこととなった。
翼の彼女は、西高出身、つまり、隼人の後輩だったのだ。
翼と隼人がつながっていることを知ってしまった翼の彼女は酷く怯えていて。
翼と別れるとまで言いだした。
それで隼人が必死に謝りに行って……
何とか「マトモ」だと信じてもらえて、翼の失恋は免れたのだ。
「最後の最後まで、災難続きだった」
隼人は大きなため息をついた。
その焦げ茶の髪を、夏の太陽が明るく照らしていた。
「これからは、何があっても話し合いで解決させなきゃ」
そう言う隼人は、心なしかやつれて見えた。
だけど、そんな隼人がやっぱり大好きだ。