素敵彼氏の裏の顔【番外編】
「悪いな、神木。
今回はマジだ。
今日の試合には腕が立つ奴が必要だ」
いつの間にか斉藤先輩がいて、ニヤニヤと笑いながら隼人に近寄る。
何か裏のある笑顔だ。
「そうそう、絶対優勝しなきゃな」
気付いたら、紅いユニフォームに身を包んだガラの悪い先輩たちが、あたしたちを囲んでいた。
「何てったって、景品は沖縄旅行だぜ?」
あぁ、それが目当てなんだ。
だから、この人たちは初めっから隼人を引き込むつもりでいたんだ。