ラブ♡スリップ
「準備はいい?」
白雪姫のお城の裏森にくると、
見覚えのあるところで止まった。
「ここから、帰れるんだね」
「そうよ。
…こっちに来てくれてありがとう」
「白雪姫…」
「あなたたちを来たのは偶然じゃない。
私たちがここに呼んだの」
白雪姫たちが呼んだ?
「関係しすぎていてできないことを、関係しすぎていないあなたたちに解決してもらうために
」
「どういうこと…?」
「お母様のこととか、風牙のこととか」
「風牙くん?」
「あの子は本当に悪ガキだったの。
あなたのおかげでよくなったもの」
あんなにかわいいのに!
わ、悪ガキ。
「あなたたちにすごく助けられたわ」
「…」
「少しでも、長生きしてもらうためには体の負担を軽減するしかないの。
こっちにいてほしいけど…私たちはなにがなんでもあなたたちをチキュウへ帰すわ」
わたしは隣にいる蓮斗の手を握る。
蓮斗はそれを握り返してくれた。