ラブ♡スリップ



風牙くんはいじけたようにそっぽを見た。


「彼女じゃないの?」


「彼女なんていらない」


なぜか、わたしをまっすぐ見て言う。


なんで?


「ただ、縛られるだけだから」


「けど、現にあいつに縛られてんじゃねーか」


「うるせぇよ、もうやめよ」


「そうだな」


「ごめんごめん、こんな話」


わたしはただ惠を見るだけだった。


惠はわたしを見ずにまっすぐ蓮斗を見ていた。



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