ラブ♡スリップ
夜になって、そっと部屋から出る。
なんとなく、外に散歩したくなった。
風牙くんの優しさに触れて。
心の中で整理をつけた。
この気持ちがよくわからないけれど、
今は役目を果たそうと。
ゆっくり歩いていると、前から誰かが歩いてくる。
初めて見る人だ。
「こんばんは」
「こんな時間にどうしたんだい、お嬢さん」
…もしかして。
この人…。
急いでわたしは元来た道を戻ろうとした。
「遅いよ」
わたしはそこで意識が途絶えた。