俺の姉(+従姉)たちが個性的すぎる件について
と、ここで俺の説明を入れておこうと思う。
久保 時雨-Kubo Shigure-
偏差値はやや高めの、正陽-Seiyou-高校の一年生。
成績は…中の上くらい?
「容姿はそこそこだよな」
「うっさい、青磁!」
イケメンに言われると腹立つ!!
「の割にはモテるんだよな。やっぱ姉さんたちの影響が大きい?」
「お前、ちょっと黙ってて…」
まぁ、青磁の言っている通りなのだが。
俺には三人の姉がいる。上の二人は現在大学生で、もう一人は俺の一個上。
それぞれについてはまたあとで説明するとしよう。
んで、常日頃からそれぞれ個性的な姉に囲まれ,女という生物に対しての対処スキルを磨いたからか、
「久保君って、すごく話しやすい!」だの「女の子の気持ちがわかっている!」だの
はっきり言ってまったく嬉しくない理由で告白されるのが多い。
「それ絶対人の前で言うなよ。お前袋叩きだぞ」
「わーってるよ」
そして俺は、周りの奴等ほど女というものに興味はない。
家に帰ればただでさえ個性的なのが三人もいるのだ。
「でも,確かに時雨んとこの姉さんたちはすごいよな。いい人たちだけど」
いちごミルクにさしたストローをくわえながら、青磁が苦笑した。
「俺の前だともっとすごいよ…」
対して青磁は一人っ子。
「ガチで一人っ子って羨ましい」
「一人っ子は一人っ子なりの苦労があんだよ」
この会話も何度目かわからない。
そんな無駄話をしている間に、昼休みは過ぎて行った…。