花火

　

雅也は幼なじみで、しかも私と同じように優等生として扱われてきていて。


雅也の隣にいるのはすごく心地よくて、安心できた。


ただ、雅也には私と違う部分があって、それは雅也は中身も素直ないい子なこと。


私が悩んでることに気付いてくれて、本当の私を知っても一緒にいてくれた。


そんな雅也に惹かれるのは当然だった。


幸運なことに、雅也も私を女として見てくれるようになって、高校に入って少ししたくらいから付き合うようになったんだ。


恋人として、一通りのことはしたと思う。


トキメキとかドキドキすることは少なくはなっていったけど、私はこんな時間がずっと続くんだろうな、って思ってた。


でも。


変わったのは雅也だった。


高３になって、雅也がある女の子とよく話す姿を見るようになったんだ。


その子は高校に入ってからできた私の友達。


すごくいい子で……素直なかわいい子。


私にはない“女の子らしさ”をたくさん持ってる子だ。


横で見ていて、二人が一気に惹かれあっていくのがわかった。


……私の知らないところで何かきっかけがあったのかもしれない。