あたしと君と猫と




優等生イマージのあたしがクラスメイトにあろうことか『バカ』とか叫びながら教室を出てきてしまった


ほんの少し前のあたしならそのことで悩んで悩んで自己嫌悪をしていたところだろう


でも今のあたしの頭はそんなことちょっとも考えてなかった



ぎゅ、自分を抱きしめて扉を背にしゃがみ込む


「………」


入野学が触れたところが、熱い


触られた腕も、覗き込まれた顔も、入野学の声を聞いたこの耳も

全部全部



「ぅ゛-…



こんなの知らないよー…」


初めての感覚に涙が出た






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