あたしと君と猫と
「あ゛」
そおっと足元を見てみると
「にゃんっ」
人懐っこい表情を浮かべあたしの足に擦り寄ってくる猫
「………ι」
ななせちゃん…
なんでこんなトコロに?
周りを見渡してみると昨日の公園の前だった
気づかないうちにこんなところまで帰ってきてたんだ…
「てゆーか、」
ひょい、とななせちゃんを抱き上げる
「にゃーん」
「また、こんなところにいたら入野学探すんじゃないのか?」
おい、ななせちゃん、と
ちょっとした怒りをこめて(というか八つ当たり)はなをむぎゅーと押してやる
それでもうれしいのかごろごろと喉をならすななせちゃんを見ていたら
ため息が出てきた
今度はそおっと地面に下ろす
「あたしは帰るね」
そういって
ななせちゃんと公園を背に歩き出した
だってこのままななせちゃんといたらまた入野学に会っちゃう