あたしと君と猫と
トコトコ

てちてち…



トコトコトコトコ

てちてちてちてちっ


「………」


くそぉ…っ!!!

息を大きく吸ってからおもっきり走る


美人な男の人と女の人が働いていると有名な美容院を通り過ぎ
公園から見えるひとつめの角をまがって止まる


体育がない日に二度も全速力で走るとは思わなかった…!!!



「………」

そおっと、後ろを振り返る


「にゃんっ」


やっぱり?


ちょこんと座りわたしを見上げるななせちゃん



「もう、駄目じゃん、ついてきちゃ


今日はもうキミのご主人様には会いたくないんだよー」


しゃがんでぽんぽんとななせちゃんの頭をなでた


「にゃーん」

「ねこの言葉で言われてもわかんないよ」

「にゃにゃにゃー」

「ん?何」



とことこと歩き出すななせちゃんを目で追いかける



「え゛」


そこにはななせちゃんを抱きかかえる入野学がいた
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