あたしと君と猫と



「だって、小沢さんクラスでなんかっおれから逃げたみたいだった、し


それに1時間目もサボったし、みっちゃんに聞いたら早退したとか言うし


それに、」



きゅっと唇を噛む



「それに、小沢さん、おれに会いたくないんでしょ?」



真剣な顔で言われて


目頭が熱くなった

鼻がつんとしたと思ったら

生暖かいものが頬をつたっていた



「ち、が、くて」

「だってさっき言ってたもん」


気がついたら入野学もぼろぼろと涙をながしていた


「だからあれは」


「なん、ななせにいってたじゃん!」


「だか、らそれは入野くん、がぁ…、う~~…」


「ふ、えぇええーっ」



いまここを通った人が見たら高校生の男子と女子がまじ泣きしているなんてすっごく異様な光景だろう


でもふたりとも泣き止まない

それどころかさっきよりも涙の量がましているかもしれない



ななせちゃんが入野学の腕から飛び降りてにゃーにゃーと鳴いた




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