隣の席の鈴木君
・・・取材旅行、約二週間。

それはそれは長かった。

でも、

大好きな鈴木君といろんな場所に行けて、

鈴木君の色んな事も知れて、

私は凄く楽しかった。

会社に帰った私たちを待ち受けていたのは、

二日間、ほぼ徹夜でやった取材のまとめ。


「…終わった」

部長にそれを提出した私は、

一気に脱力感に襲われた。



「お疲れさん」

満面の笑みで、そう言った部長。

私は一礼して、自分のデスクに向かおうとした。



「おい、西野」

「…なんですか、部長?」

生気の失せた顔で、部長を見る。


部長は苦笑いしながら、呟いた。

「今日から3日間、休みだ」

「…今なんと?」

耳も疲れているせいか、

部長の声がよく聞こえなかった。
< 108 / 137 >

この作品をシェア

pagetop