隣の席の鈴木君
「鈴木君、体が固まっちゃう。

ベッドに入って」


私は優しく声をかけた。

・・・!!

薄目を開けた鈴木君が、

ムクット起きた。

しかも勢いよく。


固まる私の横を、

鈴木君は、何も言わず通り過ぎ、

ベッドの中に、潜り込んだ。


・・・寝ボケてるのかな。

そう思うとなんだか可笑しくて、

クスッと笑ったその瞬間、

「キャッ」


…ベッドの中に引きずり込まれた。


「ちょっ、鈴木く・・・」

声をかけようとしたが、諦めた。


だって、

鈴木君はまたスヤスヤと、

気持ちよさそうに寝ていたから。
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