隣の席の鈴木君
・・・一緒に出社した。

それでも周りは何も言わないし、

別に不思議がる事もない。

…だって、私たちは仕事のパートナーだから。


いつものように隣り合わせの

デスクに座り、

いつものように、仕事を淡々とこなしていく。

何も変わらない鈴木君。

…一番変わった事と言えば、

異常に私が鈴木君を意識してることくらいだろうか?



「鈴木君、これ」

「・・・ん」


職場ではほとんどしゃべらない鈴木君が、

私と二人きりになると、

よく喋ることが分かった。

…それは凄く嬉しい事なんだけど、

鈴木君の気持ちを知ってしまった私が、

逆に無口になってる気がする。


「西野、ちょっと」

「はい」


部長に呼ばれ、デスクの前に立つ。


「昨晩はすまなかったと、

千田先生から伝言だ」

「・・・」
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