隣の席の鈴木君
「鈴木君が言った事、無視してくれて結構です」

「西野!」


私の言葉に、鈴木君が怒った。

それでも私は一歩も引かない。


「それでいいのか西野は?

理由さえ言ってくれれば、上にはあげれるが?」


部長が私を見つめる。

私は決意したように深く頷いた。



「あげなくていいです。

私と千田先生は何でもありません…

これからも鈴木君と二人で担当しますので、

宜しくお願いします」


そう言って頭を下げると、

私は自分のデスクに戻り、仕事を再開。


鈴木君はイラつきながら、

私の横にしゃがみ込む。


「あんなことがあったのに、まだ続ける気か?」

「・・・大丈夫」


「どこが?」


呆れ顔の鈴木君に、

私は満面の笑みを見せた。
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