隣の席の鈴木君
その、雄叫びにも聞こえる声に、

周りは一目散に集まってきてしまった。

「「・・・」」

私と鈴木君は、どうしていいかわからず、

ただただ固まる。



「私、一生分の幸せを手に入れた気分」

笑顔を目撃した女子社員はそう言って

優越感に浸っている。


『私も見た~い』


『もう一回笑って』

…もう好き勝手言ってくれる。



鈴木君は笑うどころか、

どんどん顔が引きつる始末。

・・・でも、

そんな鈴木君を見てる私はなんだか可笑しくなってきて、

クスクスと笑う。


「…笑うな」

ボソッと呟いた鈴木君。


「だって、鈴木君が可愛くて」

そう言いながらまだ笑ってる私。



「さっさと仕事せんか!!」

部長の雷が落ちた・・・
< 47 / 137 >

この作品をシェア

pagetop