隣の席の鈴木君
「オレは仕事だったんだけど?」


「…私だって仕事だった」


…ビクッ。

鈴木君が、私の唇に、

人差し指で触れた。



「これはオレのなのに、

千田先生に触れられてた・・・」



「それは・・・え、ちょっと」


私の手を掴んだ鈴木君は、

自分の車前連れて行くと、

私を助手席に無理やり乗せる。



「鈴木君、まだ片付けが」


「そんなのとっくに終わってる」


「・・・」


「あんな男に、聡美はやらない」

「鈴木・・ん・・」


シートに押し付けられ、

唇を奪われる。

強引なのに、キスは優しくて、

私は何も考えられなくなった。
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