隣の席の鈴木君
外は暗くて、

人通りも全くない。

私と、鈴木君の息使いだけが、

車の中でかすかに聞こえる・・・


…唇が離れると、

鈴木君は、私をギュッと抱きしめた。



「…ゴメン」


「鈴木・・君?」



「…千田先生に嫉妬した」


「・・・え」



「こんなに綺麗な格好してる聡美に、

触れられなくて、早く触れたいのに、

千田先生が先に触れた事が悔しくて・・・」


「鈴木君」



「…バカだよな。

聡美はオレのモノじゃないのに」



「・・・だよ」


「・・・え?」


「鈴木君のモノだよ」
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