隣の席の鈴木君
その理由は・・・

今日は朝から、鈴木君は美智子先生付き。


私は私で、朝から取材旅行に同行することになり、

龍之介と伊豆へ・・・


取材旅行とは表向きで、

龍之介は切羽詰まると、

場所を変えて、執筆に当たるそうで。


私は龍之介がしっかり仕事をしてるのか、

監視係と言うのが、本当の理由。


鈴木君は東京の美智子先生の自宅で、

最後の仕上げを見張っている。


こんなにモヤモヤするなら、

逆についていったらよかったのに。

2人の売れっ子作家のいう事は絶対らしく、

ご指名が入った私たちは、拒否権なし。


「なんだか、暗いなあ?」

「・・・あ、すみません。

そんなことありませんよ?」


必至に笑顔を作り、

龍之介に弁解する。

今となりにいるのが、鈴木君なら、

手放しに喜んだんだろうけど・・・
< 66 / 137 >

この作品をシェア

pagetop