隣の席の鈴木君
最後に、ホテルのラウンジで、お酒を飲む。

オレは酔っては何もならないので、

ノンアルコールのカクテルを、

美智子先生にばれない様に頼んだ。


「今日はありがとう」

「いいえ、息抜きになったんなら、よかったです」


「ねぇ、正宗ちゃん」

「はい」



「私ね…」


その時だった。

オレの携帯が鳴った。


メールだった。

相手は、聡美・・・

内容は、


『鈴木君に会いたい』


今、聡美はいずにいる。

一泊すれば帰ってくるんだが、

実は一緒に仕事を始めて、会わない日があるのは、

これが初めてだった。

土曜も、日曜も、

理由をつけては、聡美を呼び出し会っていた。
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