隣の席の鈴木君
聡美から連絡が来ることは、

ほぼゼロに近い。

聡美曰く、メールとか電話とかめんどくさい。

らしい・・・

だから、今ここに来たメールが、

かなり嬉しかった。


しかも会いたいと。

たった一日会わないだけなのに、

そう思ってくれてる事が、

この上なく嬉しかった。


付き合い始めたとはいえ、

出版社の仕事は、ただでさえ忙しい。

デートもまともにしてやれず、

聡美が悲しい思いをしてないかと、

心配もしてた。



オレも、聡美に会いたい。

そんな衝動に駆られた。


「…正宗ちゃん、聞いてる?」

美智子先生の言葉で、我に返った。

「すみません…急用が出来ました」

オレは美智子先生の静止を無視して、

ラウンジを出た。
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