隣の席の鈴木君
そこですぐ、聡美の携帯を鳴らす。

「…もしもし、鈴木君?」

2回目のコールで電話に出た聡美。



「…オレも、聡美に会いたい」

低く、優しく、ゆっくりと聡美に告げる。



「・・・明日までは、無理だよね」

そう言って笑う聡美。

でも、なんだかいつものように元気がない。



「今から、そっちに行く」

終電には間に合うかもしれない。



「何言ってるの?鈴木君仕事は?」



「もう終わった・・・」

そう言った時だった。

後ろから誰かがオレを抱きしめた。


驚き振り返る・・・

「美智子先生・・・」

「・・・美智子先生?」

オレの耳に、聡美の声が聞こえる。



「私、正宗ちゃんが好き…大好き」

「・・・」

美智子先生の言葉は、

聡美の耳にもしっかりと届いてしまった。
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