隣の席の鈴木君
・・・朝。

まだ夜が明けたばかりで、

涼しく感じる時間。

眠れなくて、結局一睡も出来なくて、

私は何も考えず外に散歩に出かけた。


人もほとんどいない。

誰もいないことに安堵しながらその辺を歩いていた。


歩いていくと、

小さな湖に辿り着いた。

私はそこにしゃがみ込み、

揺れる水面をボーっと眺めた。


…水面に、

鈴木君の姿が浮かんだ。

とても切ない顔をしてる。

何でそんな顔をするの?

私に何か言いたい事でもあるの?


心の中で問いかける。


…でもまさか、応えてくれるわけもない。

私の幻影にすぎないのだから。
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