【短】1番でいたい
「ねぇ何があったの、2人?」


「沙羅と響、絶交したの?」



様々な事を珠奈は訊かれているらしい。



本人にはさすがに訊けないのか、



あたしのところに訊きに来る者はゼロ。



響も訊かれてないと思う。



前は移動教室を一緒にしたり、



昼食を食堂で一緒に食べたりしてたから



みんなには不自然に見えるのだろう。



トボトボと重い足を何とか動かし、



家にゆっくり超スローペースで帰る。



「・・美浜サン?」


「ちッ、・・木塚サン。」



何か今舌打ちしたよね?



しかも美浜サン知らない男と歩いてる。



「ねぇ、響は?」


「響君?知らないわよ。」


「付き合ってるのに・・?」


「やぁね。付き合ってないわ。」


「振られたわよ、とっくの昔に。」



じゃあ噂は・・・・・?


「響君は鈍い子に恋してるそうよ。」



でも、あたしが片想いなのは変わらない。



ねぇ、そうだよね?



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