不器用少女と一途な少年



「……………。」









「…このままじゃダメだって分かってるよね?」









「……………。」










緋色の質問に何も答えない。
ずっと机に突っ伏す。









…分かってるよ。
このままじゃダメってことぐらい。




でも…
何も出来ないんだ。





どうすればいいか、
分からないんだ。








緋色の質問に、心の中で答えた。










「…本当は気づいてるんでしょ?
自分の気持ちに…。」










緋色の言葉に反応した。






『自分の気持ち』
みんな、そう言う。








…分かんないよ。
そんなの。








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