カミレンジャー! その2
「ありがとうございます。」

「イエイエ。それより実くん・・・前々から言おうと思っていたんだけど・・・今日、水曜日だよ。」

 そして、今の時間は午前9時。

「ナンですか!?不登校児の何がいけないんですか!!」

「・・・いや。」

 でも、あんた前回制服で着てたヤン・・・。

「あ、これ終わったら、次こっちのほうお願いしますね。」

 ・・・てか、もしかして、俺良いように使われてる!?





   この世界の童話には教訓になるようなものが非常に多い。
     例えば「努力した正直者は報われる」
       もちろん、それには子供にそのように育って欲しいからという親の願いから来ているのでしょう。
     でも、なぜそんなことを教える必要があるのでしょう。
   答えはとっても簡単。
       だって、この世界は「ウソをつく楽したがり」が得するようにできているのだから。





 青山が一人悶絶していると、二階の一室の扉が開き、一人の青白い顔をした女性が出てきた。

 彼女の名前は、『桃井 泉美』その名のとおり、カミンレンピンクだ。

 男でなくてホントよかった・・・。

「あの・・・ピンク姉さん。すっごい意味ない前フリ出しながら、さも前回からいたかのように部屋から出てこないでください・・・。」

「まぁ、仕方ないのよ。この前フリ、作者が思いつたは良いが、使いどころがないって言うんですもの・・・。」

 なんのこっちゃ?

「それから、イエロー。この前、私のことを『ピンク姉さん』と言うのはやめてって言ったはずよ。」

「エエ、それはゴメンなさい・・・でも、なぜですか?」

「いや・・・だって、『ピンク姉さん』って呼び方。とっても卑猥に聞こえない?」

 まぁ、言われれば、そう思えなくもないが、普通、そこまで考えるだろうか?

「ヒワイ・・・ってなんですか?」

 さすが、中学生。そういうところは完全にウブだ。
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