人形と王子様【完】

「 亜憐っ 」


前から冬麻が小走りでこっちに来た。



「 亜憐って、さん付けないの? 」


「 今はもう人少ないしいいだろ 」


苦笑いをしたあと、急に目を見開き
あたしの髪を触った。





「 なに触ってるの変態 」


「 お前...これ.... 」



あたしが髪の毛をみると



「 血じゃん、それがなにか 」


殴られた時に出た血がついていた。





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