桜色の川と君の詩
泣き止むまで
入所11日目
由希は朝から教習所に来ていた。
少しはにかみながら終わるのを待っててと言う。
もちろん了解した。昨日の晩のことを思い出していた
しばらくすると、凄い排気音が聞こえてくる…こちらに近づいてくる感じだ
驚いたことにその車は轟音を撒き散らし、教習所に入ってくる
二人の男が降りてきた
(何だ?)
走り屋と言うよりは半端な族っぽい
僕は数メートル先の斜面に腰を下ろし、二人を見ないようにしていた
「このバイクじゃね?CB400…ボロいな!」
「谷さん、これ古いけど人気あるんですよ…」
見たことあるヤツがフォローしている。確か入所当初、由希に声をかけてたヤツだ…軽そうなヤツ
足音が近くで止まった。
谷と呼ばれてた男だ
「あんたのバイクか?あれ」